“簡単に結論から言うと、カリフォルニア州内のハイテク業界において「引き継ぎ」は有り得ないと極論しても間違いではないと思います。理由はふたつあります。 (1)…”

簡単に結論から言うと、カリフォルニア州内のハイテク業界において「引き継ぎ」は有り得ないと極論しても間違いではないと思います。理由はふたつあります。

(1) 一つ目の理由は、「引き継ぎはすべきではない。引き継ぎをするような企業は古びて市場競争に破れ、破綻する」というアメリカ独特の企業経営哲学が、過去300年の間に発展、強化され、どの業種でも全米に広く滲み込んでいるからです。

アメリカでは、どの業種でも、新任の社員、特に新任の管理職者は「前任者になかった新方針、新手法、新企画」を面接試験で提案し、その内容や提案の力強い発表態度が評価されて採用されるのです。当然のこととして、新しい提案をほんとうに実践することが大いに期待されるので、前任者の仕事の仕方は、アメリカではむしろ「絶対に引き継ぐべきではない」と思われているのです。なにも引き継がず、これまでになかった新風を吹き込まなければ、手腕を評価されず、遠からずしてクビが危うくなるのです。

一例として、必須の外注先を例に取ってみます。日本国内の日本企業であれば、担当管理者が替わっても「引き継ぎ」があって、何か余程の問題がない限り、それまで何年間も外注してきている企業に外注され続けるのが普通です。しかし、アメリカのハイテク企業では「新風を吹き込む」ことが大きく期待されるので、新任者が外注先企業を一夜にして替えることは全然珍しくありません。仕事を処理する方式や優先順位を新任者が一夜にして替えることもまた珍しいことではありません。

(2) 二つ目の理由は、カリフォルニア州のハイテク業界では「いきなりクビになる」のは、どの会社でもどの地位でもまったく日常茶飯事ですし、そうすることが合法なので、誰かが突然解雇されたとき後任者がまだ採用されていないために、「引き継ぎ」の期間を設けることができないからです。

また、解雇通告から物理的な退去までの時間が昔に比べて短くなった理由のひとつには、復讐の実行をできるだけ難しくするという目的があります。突然解雇されるプログラマーの中には、人知れずハッキング能力が高く、強い復讐心を秘めた人がいます。下手に、解雇通告後たとえ4時間でも会社に残れる時間を与えると、何千人もの社員が利用しているサーバー上の貴重なデータを、削除するのではなく、(高等なプログラムを使って、被害の発見に時間がかかるよう) 巧妙に改竄してから去る人がいるからです。まして、解雇が決まった社員に引き継ぎを頼むなどもってのほかで、(場合によっては) 非常に危険なことになるのです。

アメリカでは仕事をいきなりクビになることがあると聞きますが、そのクビになった人が持っていた仕事はきちんと他の人に引き継がれるのでしょうか? – Quora (via rpm99)

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