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“■ナラズの存在永瀬は勝ちを確信した後に保険を掛け、そのタイミングで私は対局室に入った。盤上には2七に角があり、記録係と読み上げの飯野女流は驚いた表情をしていた(図7)。そして永瀬はいつもの自信に満ちあふれた顔に戻っていた。そして永瀬は「これ、放っておくと投了しますよ」と言った。Seleneは角の成らずに対応できず、2七の角の存在を無視して▲2二銀と打ったのだ。王手放置の反則負けだ。永瀬「練習将棋の時に、間違えて▲6三角不成としたらフリーズしたので偶然気がつきました。修正されていると思いましたが、まあ時間を使ってくれればいいかと思いました」△2七同角不成に▲同玉の後の寄り筋を示そう。以下△1七香成▲2六玉△1四桂▲同と△同銀(変化3図)と進む。この局面を「先手の指す手が一手も分からない」と言った。これは永瀬得意のセリフで、相手が何を指しても勝ちますよ、という意味だ。図では△1五角の詰めろで、それを防いで(1)▲1六歩は△2八角で必死。(2)▲1五歩は△同銀▲同玉に△1四歩▲同玉△1一飛▲1三歩△2二桂▲2四玉△2三歩▲2五玉△1六角(変化4図)で詰みとなる。永瀬は途中の△1四歩ではなく△1一飛から必死を掛ける順を読んでいてそれも勝ちだ。「時間があったのでその局面になれば詰みにも気がついていたと思います」ということで勝ちを読み切った上でのナラズだった。なんという恐ろしい男か。立ち会いの三浦は「99%以上の勝ち(の局面)を、さらに100%に近づけようとした恐ろしい勝負師魂。同じ棋士仲間として震え上がっている」と記者会見で述べた。■バグの理由詰め将棋ならともかく、実戦で飛車・角・歩の3駒を成らないことはほとんどない。私が知っている限り、プロの公式戦で角の成らずが「最善手」として出現したのは3局、飛車のナラズは2局しか知らない。歩は見たことがない。今のソフトは全探索と言って、反則ではない全ての合法手を読んでいる。それが読み漏らしをなくし、並列化を有効に活用できるからだ。だが、できれば無駄な手は読まないで省きたい。そこでSeleneは実戦でまず出現しないであろうこの3駒のナラズは生成しない(読まない)仕様にしていた。ただし自ら読まなくても相手に指されたら対応しなければいけない。もちろん西海枝もしていたつもりだった。実際コンピュータ将棋は無意味な成らずを時折指す。第2回の電王戦の佐藤慎一五段対ポナンザの将棋ではポナンザは▲3三桂不成と指している。後手玉が2二にいるにもかかわらず王手にしなかった。これは相手が取る一手の時は成っても成らなくても同じなので、同価値と判断するためだ。ではなぜバグを見落としたかというと、西海枝が毎回ゼロから作り直しているからだ。電王戦トーナメントではそういう場面がなかったので分からなかったのだ。■コンピュータ将棋界を変えたバグ「バグ」と言えば平成18年の世界コンピュータ将棋選手権を思い出す。ボナンザが初参加で優勝したターニングポイントとなった大会だ。その後作者の保木邦仁がアルゴリズムも、ソースコードも公開したことがコンピュータ将棋を大きく進歩させた。だが、その裏にはバグによるドラマがあったことを知っているだろうか。この年は前年度優勝の激指が大本命だった。だが決勝リーグでボナンザと対戦したとき、激指はバグが出てさほど難しくない詰みを逃してしまったのだ。その後も激指は不調で優勝戦線から脱落した。あのとき激指にバグがでず、ボナンザが優勝しなかったならばどうなったか。ボナンザVS渡辺明二冠の対局はない。機械学習の手法はそれほど有名にならず、コンピュータ将棋の進歩は今よりも遅れていただろう。激指の作者鶴岡慶雅はその後機械学習を取り入れ、何度も優勝している。AWAKEも昨年の電王戦トーナメントで動作が落ちるトラブルで出場を逃したが、今年はポナンザを破って優勝した。ソフトにバグはつきものなのだ。出場する5ソフトはいずれも失敗を恐れず、工夫し続けてきたからこそこの場にいる。”

電王戦FINAL第2局観戦記 勝又清和六段 | ニコニコニュース (via toronei)

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